【徹底解説】DELF Prim A1.1/A1/A2の違いと合格のコツ|合格基準・学習計画・対策法まとめ

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DELF Prim(デルフ・プリム)は、子ども向けに作られたフランス語の公式資格です。

「うちの子、どのレベルから受けたらいい?」
「どんな問題が出るの?」

そんな疑問をもつご家庭向けに、フランス語検定「DELF Prim」についてレベルごとの違いから合格基準、家庭での学習スケジュールまで、これ1本でわかるようにまとめました。

どの級が合っているかを知りたい方、初めて受ける試験に向けて準備したい方におすすめの記事です。

目次

DELF Primとは?子ども向けの公式フランス語検定

DELF Prim(デルフ・プリム)は、フランス国民教育省が認定する国際的に認められた公式ディプロムで、「子ども向け公式フランス語資格」です。
対象年齢はおよそ7〜11, 12歳で、レベルは以下の3段階に分かれています。

  • A1.1:フランス語の入門レベル
  • A1:基本的な日常表現ができる初級
  • A2:自分の意思や身近な出来事を伝えられるレベル

いずれもCEFR(ヨーロッパ言語共通参照枠)の初級レンジに位置づけられ、聞く・読む・書く・話すの4技能を年齢相応のテーマで総合的に評価します。

France Éducation International(FEI)の公式ページはこちら

各レベルの違いと到達目安

レベル特徴できることの例
A1.1最初の一歩名前や年齢、住んでいる町などの超基本の表現がゆっくり話されれば理解でき、短いことばでやり取りできる段階。試験時間も短く、はじめて受ける子の自信づけに向きます。
A1基本の日常表現学校生活や家族、好みなど身近な話題について、短い文でやり取りし、フォーム記入や簡単なメッセージ文を書ける段階。
A2初級の仕上げ買い物や道案内、好き嫌いの理由、身近な出来事を簡単に説明でき、短い手紙の読み書きが可能な段階。

下位レベルの合格は受験条件ではないため、お子さんの現在の力に合った級から受検できます。

合格基準・試験時間まとめ

合格ライン(全級共通)

  • 配点:4技能(リスニング・リーディング・ライティング・スピーキング)各25点、合計100点
  • 合格基準:合計50点以上、かつ各技能5点以上の得点が必要

試験時間の目安

レベルリスニングリーディングライティングスピーキング
A1.115分15分15分15分
A120分30分30分5〜7分
A225分30分45分6〜8分

日本での実施

会場(アンスティチュ・フランセ等)ごとに実施月や申込期間が告知されます。
例として東京では春実施(A1.1〜A2)・申込締切が設定されますが、必ず最新の案内を確認してください。

どのレベルを受ける?自宅でできるレベル診断

以下のチェックで、今の力に合った級を判断できます。

  • A1.1向け:ゆっくり・はっきり話してもらえば、自分の名前・年齢・住む場所が言えて、相手の問いに一語〜短文で返せる
  • A1向け学校生活・家族・好き嫌いなどの定番テーマで、短い文で話せる
  • A2向け:買い物や道案内、過去の出来事を短文のつながりで説明できる

迷ったら「やややさしめ」からのスタートが安心。成功体験が次の学習意欲につながります

12週間で仕上げる学習スケジュール(20〜30分×週5日)

1日20〜30分×週5日を前提に、音声→短文→自分ごとの順で伸ばす設計です。
教材は教室・オンライン・市販のどれでもOK。繰り返し練習して「使える表現」を増やしていきましょう。

フェーズ1(1〜4週)|音と語の基礎固め

  • A1.1:自己紹介・年齢・住む町・好き嫌いを絵カードや写真を使って名詞+簡単な形容詞1文ずつ練習
  • A1:学校生活・一日の流れ・持ち物を“Je …” “J’ai …” “C’est …”などの定型文で表現
  • A2:買い物・道案内・家族紹介などの定型表現を音読→暗唱

フェーズ2(5〜8週)|短文のつながりを強化

  • 写真1枚から3文で説明する練習(主語を変える/時間語を足す)
  • リスニングは設問を先に読む「先読み」を習慣化(設問に先に目を通して「聞くべきこと」を想定する)

フェーズ3(9〜12週)|試験形式に慣れる

  • 公式サンプルを使用した時間制限付きの練習
  • 毎週1回は通し練習+ミニ口頭試験(保護者がスピーキングの面接官役をする模擬試験)
  • 弱点の1技能に1日集中(例:A2ならライティング45分の耐性づくり)

公式には、各レベルの「候補者用マニュアル」や「例題」が公開されています。
時間感覚・設問形式に慣れるのに最適です。

家でできる!技能別トレーニング法

スキル練習のコツ
リスニング「設問先読み→聞く→確認」の3手順に固定。親が音声を再生する試験官役となり、1題につき2回だけ流す「本番ルール」を守ります
リーディング見出し・イラスト・数字を先に拾い、段落ごとに1行要約。時間制限をつけて情報抽出に慣れましょう
ライティングテンプレートを3パターン(自己紹介/招待/出来事)決め、語数・必須表現・接続語の3条件を満たす練習を繰り返します
スピーキング写真1枚から3文を作る練習からスタート。A2は「導入→例→まとめ」の型で60秒モノローグ練習も◎

合格するためのおすすめ教材と活用法|A1.1/A1/A2対応

DELF Primの合格を目指すなら、「信頼できる教材+試験仕様での練習」が合格への近道です。

『Réussir le DELF Prim』(Didier FLE)|模試つき定番教材

  • 対象レベル:A1.1/A1/A2
  • 特徴:4技能(聞く・読む・書く・話す)をバランスよく網羅
  • 音声つきで家庭学習◎

フランスの大手出版社Didierが出している、DELF Prim対策の定番教材です。
各レベルに対応した1冊構成で、練習問題→模擬テストまで1冊で完結。

すべてのアクティビティが「子どもが楽しく取り組める設計」になっており、学習者ヒントや挿絵つきで使いやすさも抜群。音声は公式サイトからダウンロードでき、自宅でのリスニング練習もスムーズです。

*A1.1/A1は1冊、A2は別冊での展開です。

『DELF Prim』シリーズ(Hachette FLE)|初心者にもやさしい段階設計

  • 対象レベル:A1.1/A1 *A2はなし
  • 特徴:CEFRに準拠したユニット制構成(全6章)
  • 8〜12歳向けに設計された優しいステップアップ

Hachetteの『DELF Prim』シリーズは、公式出題方針に忠実な内容が魅力です。
A1.1、A1ともに、実際の作問に関わった著者陣が執筆しており、試験対策としての信頼性も高い一冊。

ユニットごとに語彙・表現→練習→模試と進む構成で、週1〜2回の家庭学習にも落とし込みやすく、親子で取り組みやすい内容です。

「時間感覚をつかむ」「試験構成に慣れる」には、本番と同じ流れでの練習が欠かせません。
自宅で安心して繰り返せる市販の模試教材を1冊準備しておきましょう。

会話対策は「試験の流れ」で練習を|オンラインフランス語スクール活用術

家庭学習で一番難しいのが「口頭表現(Production Orale)」の対策。
ここだけはプロ講師との1対1練習を挟むのが圧倒的に効率的です。

アンサンブルアンフランセは、日本人向けのフランス語オンラインスクール。
講師との個別レッスンを月2〜4回だけ取り入れることで、「DELF Primの試験形式そのまま」で話す練習が可能です。

  • レッスン中に試験の流れ(例:A1は導入→情報交換→ロールプレイ、A2は1分モノローグ)を体験できる
  • 無料体験の申込→レベル相談→本番形式のレッスン→フィードバックまでオンラインで完結

体験申込時に「DELF Prim A1希望」と伝えると、試験用の会話練習に特化した内容を準備してくれます。

【関連記事】【2025年最新版】子ども向けオンラインフランス語スクール徹底比較|おすすめ5選と選び方のポイント

日本での受験方法と流れ

  • 試験実施機関:アンスティチュ・フランセ/アリアンス・フランセーズ
  • 申込方法:オンラインが基本。申込期間・試験日は会場ごとに異なります
  • 試験日程の例(東京):春季実施(年1回)、スピーキングは個人面接(A1.1は最大15分、A1は5〜7分、A2は6〜8分)で、筆記(3技能)と同日または前後

年度や会場で時刻や受付が変わるため、必ず最新の会場ごとの案内をご確認ください。

よくある質問

Q1. A1.1から始めたほうが良い?
A1. 初めての受検ならA1.1が無理なく成功体験を作りやすい設計です。
学習歴が1年以上で、短文のやり取りが続くならA1、買い物・出来事の説明ができるならA2も選択肢に。

Q2. 合格のボーダーは?
A2. 100点中50点以上で合格。ただし各技能25点中5点未満があると不合格です(科目ごとの最低点あり)。

Q3. 何か月で受かる?
A3. 20〜30分×週5日なら、A1.1は12週間で十分到達圏。A1・A2は既習量に左右されるので、公式サンプルを用いた通し演習で判定するのが確実です。

まとめ|目指すレベルを決めたら、毎日コツコツ継続を

お子さんに合ったレベルを見きわめたら、あとは家庭での小さな積み重ねが大切です。
DELF Primは、点数や級の獲得だけでなく「伝えられた!」という自信を育てる試験。

まずは写真1枚から3文つくる/おうちで短いスピーチをしてみるなど、できるところから試してみましょう。

毎日20分のフランス語タイムが、次の一歩につながります。

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この記事を書いた人

子ども向けの英語・フランス語教育をテーマに情報を発信しています。
大学時代に自費でイギリスへ留学し、社会人を経てロンドンの大学で修士号を取得。フランスでの語学留学経験もあり、複数の国で語学を学び、異文化の中で暮らしてきました。
銀行員としてのキャリアを経た後も国際的な視野を広げ続け、現在はその経験をいかして子ども向けの語学教育やバイリンガル育児に関する情報を発信しています。また、2人の子どもの母として、家庭でのバイリンガル教育にも日々取り組んでいます。
海外経験と複数の国での学びや生活を通じた知見をもとに、親子で楽しみながら続けられる学習の工夫をわかりやすくお届けします。

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