【2025年版】言葉が出ない?子どもの「沈黙期」とは|安心して見守るための5つのヒント

子どもにフランス語や第二言語を学ばせている親御さんの中には、
「なかなか話してくれないけど、大丈夫?」
と不安になる方も多いのではないでしょうか。
しかし、言語習得には“沈黙期”という自然なプロセスがあることをご存じですか?

本記事では、「沈黙期」とは何か?どんなふうにサポートすべきか?を科学的根拠と具体例を交えてわかりやすく解説します。

目次

沈黙期とは?〜第二言語でも母語でも起きる自然なプロセス〜

「沈黙期(Silent Period)」とは、言葉を聞いて理解する準備はできているけれど、まだ積極的に話さない時期のことを指します。これは母語(第一言語)でも、第二言語でも自然に見られる現象で、多くの子どもたちがこの“沈黙の期間”を経てから言葉を話し始めることがわかっています。

国立国語研究所によると、言語習得は「理解→発話」の順で進むのが一般的とされており、沈黙期は重要な発達ステージです。【参考:国語研ウェブサイト

焦りは禁物!沈黙期に親がしてはいけない対応とは?

沈黙期にありがちなNG対応:

  • 「なんで話さないの?」と問い詰める
  • 「〇〇ちゃんはもう話せるのに」と比較する
  • 無理に発話を促す

こうした対応は、子どもにプレッシャーを与え、言語への苦手意識や不安感を生み出すリスクがあります。
沈黙期は、見えないところで“聞く力”が育っている大切な時期です。

聞くことを繰り返すことで、脳内では語彙や構文が蓄積され、ある日ふと発話が始まることが多いです。

沈黙期に親ができる5つのサポート

1. 積極的に話しかける(聞かせる)

子どもが話さなくても問題ありません。まずは親がやさしいフランス語で日常的に語りかけることが大切です。

例:

  • 「Bonjour!(こんにちは)」
  • 「On va manger ?(ごはん食べようか?)」

言葉のシャワーがインプットの質と量を高めます。

2. リアクションは大げさなくらいでOK!

もし子どもが単語を発したら、

「わあ!今“bonjour”って言ったね!すごい!」

というように、大げさに褒めてポジティブな成功体験を与えると、自信につながります。

3. 絵本・動画・歌を活用する

言葉のシャワーに「視覚」と「聴覚」からの楽しいインプットを加えましょう。

おすすめ教材:

  • 『Gaspard et Lisa(リサとガスパール)』シリーズ(フランス語)
  • 『Comptines de France(CDつき絵本)』

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おすすめ動画:

  • YouTube「Comptines et chansons」などフランス語童謡チャンネル

4. 表情やジェスチャーも活用

非言語コミュニケーションも言語習得の一部です。

  • 表情豊かに
  • 身振り手振りを交えて

「わかる!」「伝わる!」という感覚が、話すことへの安心感につながります

5. 子どものペースを尊重する

「うちの子、遅れてるかも…?」と不安になる気持ち、よくわかります。

でも、言語習得には個人差があります。

比べるのは他の子ではなく、「昨日のわが子」。
子どものペースを大切に、温かく見守りましょう。

【よくある質問】何ヶ月くらい続いたら心配すべき?

  • 沈黙期は平均1〜6ヶ月が一般的ですが、年齢や性格、言語環境によっても変わります。
  • 6ヶ月以上話さない場合は、一度小児科・言語聴覚士(ST)に相談してみるのも安心です。

【参考】日本小児科医会「子育て支援動画:言葉であそぼう 言葉の土台を作る遊び方」

まとめ

沈黙期は、子どもの中で第二言語が静かに、確実に育っている証拠です。
焦らず、責めず、ポジティブなインプットと安心感で環境を整えることが、将来の「話したい!」につながります。

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